まだ本気出してないだけ

あれから1週間…まだ本気出してないのかよ!まぁ夏コミ原稿とか、やってましたけど
プログラムを次の仕事にしたいけど、突っ走れてない、ダメだなあ。
初めて2年のド素人が百戦錬磨の猛者が蠢く業界で生き抜けるかって話ですよ。
絵を描いたら楽しい、でもこれも仕事に出来なかった。

プロはスゴイ。絵のプロ、音楽のプロ、料理のプロ。
どれもやっぱり素人には敵わないなと思う。
関西ローカルの情報番組で、「シェフVS主婦」という、タイトルそのまま、シェフと普通の主婦が料理対決をするコーナーがあるんですが泣けるぐらいシェフが圧倒するんです。
見栄えからして違います。味は画面ではわかりませんが、おばちゃん審査員の判定はいつもシェフ。
「1万時間を費やせば専門家になれる」という、1万時間の法則とかいうものの存在を耳にしましたが、少しお年を召した主婦だったらそれくらいの時間、料理してそうなものですけど、百年たっても主婦はシェフを追い越せないような気がするのです。そもそも主婦とシェフは目的が違いますし。

趣味でのんべんだらりとプログラムや絵をただ描いてるだけの私は主婦に似ていると思います。百年たってもモノになりそうにない。
もちろん、それも楽しいです。めちゃ楽しいです。
でも、もう良い年して何もなし得てない自分を振り返ると悔しいやら恥ずかしいやらで


分相応に自分に合う仕事を真面目にやればいいだけなのに「本気出せばどうにかなる」なんて考えてる時点で…ワナビー、現実見ろよ


才能でメシ食ってる人は本当に憧れるわ。

最後、音楽のプロの話
中学校か小学校か忘れたけど学校でピアニストやバイオリニストを呼んで演奏会の鑑賞という授業があった。
ピアノは講堂に置いてあるグランドピアノ。毎朝(毎週?)同級生や音楽の先生が伴奏のため弾いてくれてるんで、ピアノの音なんて聞き慣れてる。
だけど調律の後、そのピアニストがひいたピアノは…音が全然違った!美しかった。
調律と演奏でこんなにも変わって聞こえるんだと感動したのを覚えている。さすがプロ!と。
同級生たちも最初は驚いたのか、静まり返ってた。だが、しかしすぐおしゃべりに。ちゃんと聞けよと内心がっかりしたが、私だけはリスペクトの賛美を忘れまいと思っていた。
演奏後、彼らが帰ってから当然先生に怒られた。
先生はある興味深い話をしてくれた。この演奏会、先生と演奏者の人は賭けをしたという。演奏中、生徒が静かにしていたら先生の勝ち、騒いだら演奏家の勝ち。結果、演奏家の勝ちだった。
お前たちには期待していたのに、と冗談めかして先生は言っていたが、あの演奏していた人達は私たちが騒ぐ事も織り込み済みだったのだ。
きっと色んな学校をまわってるから、経験的にそんな事を言ったんだろう。名前を聞いた事の無い、無名のプロの演奏家の人達。才能があって、プロになってもちやほやされるとは限らない。

プロフェッショナルという単語を見ると時々この事を思い出します。